「決してそんなことはございません。 しかし、この部屋が社長室であるのだという事実は変えようがありません。」 男はまた平然と答えた。 男のあまりの平然さにたじろぎ、少し落ち着きを取り戻しながらマイロ氏は尋ねた。 「し、しかし、ここが社長室であるのだというのなら、社長がいないのはなぜだ? 社長から直々に私に頼みがあるのではなかったのか?」