「ん~!おいひぃ〜!」
このからあげ美味しすぎるっ!
たくさんある屋台の中でもいち早く買いに行ったのがからあげ屋さん。
隼田くんは焼き鳥を買いに行って
今は食事席に向かい合って食べてるところ。
からあげの味に浸っていると、
「木下、美味そうに食べるな~」
と隼田くんが焼き鳥を食べながら言ってきた。
「だって、美味しすぎるんだもん!」
と笑顔で言ったけどね、内心ドキドキが止まらない!
でもさ、前に好きな人が居るのにあたしってば!
フツーに食べちゃってるし!!
あぁ、絶対食いしん坊とか思われてるんだろうなー。
はぁ。
「どした?」
「え、何にもないよ?」
「そ?なんか暗くない?てかさっきも暗くなるし。なんかあった?」
「うんん!大丈夫だよ。……ごめんね」
……また迷惑かけちゃった。
せっかくの花火大会なのに。
もっと明るく楽しまなくちゃ、じゃんよ。
「木下ぁ、それちょーだい」
え。
「それ、ちょーだい?」
人差し指で指してる『それ』を辿ると、からあげに目が止まった。
「これ、ですか?」
「これって。それしかないじゃん」
とクスッと笑う隼田くん。
で、ですよねっ。
馬鹿じゃん、聞き返すなんて。
しかも、予想外の出来事で敬語になっちゃったし。
そう思いながらからあげに串を刺そうとした。
が寸前で手が止まる。
え、待って。
これ刺して渡したら……!!
え、待って待って!
どどど、どうすればいいのぉおおお!



