もー!なんでこんなに課題だすのかなー!
目の前に山積みになってる奴らを睨みつける。
なんでこんなに嘆いてるのかって?
聞きたい??
……ってなに言ってるんだか。
この部屋にはあたししかいないじゃん。
……いや、居たわ。妹の光樹(ミキ)が。
中学2年生の光樹はベッドに寝転びながら漫画を読んでる。
ジーーっ。
「……なに」
漫画から目だけ出して言う。
「べっつにー」
なんなのあの態度。全然可愛くない!
夏休みに入って1週間経ちました。
今はお昼。
外はもう出たくないほどの暑さで、アイスどころか自分が溶けちゃいそうです。
本当だったら『バンザーイ!』と喜びたいところだけど。
この量!憎たらしいったらありゃしない。
もうなんで数学こんなに出すのよー。
先生のバカーーーー!
なっちゃん……助けてよーー!
あぁ、もう勉強なんて……!
こないだのテストなんて、なっちゃんと勉強会したから意外といい点数良かった。数学以外はね……。
「舞美、サッサと終わらせてよ。おばあちゃん家行けなくなっちゃう」
と頭を抱えてるあたしに生意気な口調で言う妹。
「あんたこそ、宿題サッサとやんなよ!」
ふんっ、言ってやった。
「もう終わらせたし。夏休み前に全てやったからヒマなんだよね〜」
『残念でしたー』と舌を出された。
な、なんと!
てか、忘れてた。頭良いってことを。
その上、スタイル良いんだよねー。はぁ。
ま、運動に関してはあたしの勝ちなんだけどっ!
「てか、受験生なのにヤバくない?!」
「うっ」
……爆弾を落とされた。
今一番聞きたくない単語だよ。それは。
そう、あたしは受験生なのでした。
中学生に言われちゃったよ。
別に、筆記試験じゃなくても指定校とかAO試験があるから徐々にやっていけばいいと思うんだけど。
それってもう遅いのかな?