引っ越し先はあたしの隣⁉︎







そっかぁ、なっちゃんの恋実ったのかー。

よかったよかった!


花火を見上げながら祝福をしているとどこかから視線を感じた。



どこだ、この視線はっ!

ふとある人物が頭に浮かんだ。



ははっ、まさか〜!ないない!ある訳ないじゃーん!

ないと思いながらチラッとそっちを見た。



……え。


「やっとこっち向いた」


……ウソ。まさかのまさか。


さっきの視線は隼田くんだったらしい。



「木下、なんか嬉しそう」

「ソ、そお?」

「ふっ、なに声裏返っちゃってんの」

クスッと笑うから恥ずかしくなって下を向いた。


最悪だー。もうなんで裏返るのよ。


「で、なんかあったの?嬉しいこと」

と聞いてきたので、あたしはなっちゃん達のことを話した。




「へー、よかったね。……クソッ、先越されたし」



話し終えた後、隼田くんが抑揚のない声で言った。

また最後の方聞きそびれたけど。



「隼田くんどうしたの?」

なんか元気がなさそうだったから、そう聞いてみると


なんでもない、と返されてしまった。



うーん。なんでもないようには見えないのですが……?



「なあ、きのし──」




──ドドーーン!ドドド、ドーン!





隼田くんが言いかけた時、最後の花火が一斉に打ち上がった。



その声はあたしには届かなくて。



「ぅわあーー!スゴーー!」

と声を上げていた。