「みんなも知ってるだろうけど、今日から文化祭の準備期間だ。このクラスは奏稜高校2年3組の生徒たちと一緒にやる事になったから、頑張ってくれ。」

いやいや、頑張ってくれってどこまで他人行儀なんですか!

「じゃあ早速顔合わせだ。奏稜の生徒は音楽室に集まってるから、お前らも行くぞー」

ー皆んなはガヤガヤと教室をあとにする。

文化祭、上手くいくかなぁ。。


「亜紀、暗いぞ暗いぞー!」

ーその声に振り向くと、笑顔の琴美。

「琴美のその明るさが羨ましいわ」

「それだけが自慢だからねー!」

「上手く行くかな?」

「亜紀が実行委員だから大丈夫さ!」

ー亜紀はそう言って拳を突き出した。

「プレッシャーかけんな!」

ー琴美を小突きながら私たちは音楽室へと向かった。

ー音楽室へと向かう途中にある教室からは、楽しそうな声が聞こえてくる。

みんな楽しそう……私の考えすぎなのかな?

「よーし! 今年の文化祭は盛り上げるぞー!!」

ー美術室からは、気合の入った声が聞こえてくる。

「気合いはいってるねー!」

「ほんと笑
なんだか私の思い過ごしだったのかもね」

「亜紀は真面目だからなー、きっと上手くいくって言ったじゃん!
ほら! 私たちも急ごうよ!」

ー琴美は私の手を引っ張り、促された私は小走りで音楽室へと急いだ。