押し付けられる唇は荒々しくて。
ヘラヘラしている臣じゃないみたい。




「ん―――っ!」




ハッとして体をよじるけど、顔を片手で抑えつけられどうしようもできない。
空いた手で臣の身体を押し返してみても、華奢な体にどんな力があるのかビクともしなかった。




空気を求めて開いた口に、臣の舌が滑り込む。
私の舌をからめとり、厭らしくうごめく舌。






「――――ッ嫌!!!」




渾身の力を込めて臣を突き飛ばす。
臣の身体が後ずさり、私から離れた。




「はぁ・・・はぁ・・・、なんで、こんなこと・・・」



涙目で臣を睨みつける。
臣は冷めた瞳で私を見つめながら、唇を乱暴に拭った。