「結芽?」




その声に振り返ると、春兄の姿。
そして、その隣には・・・。





「あ、結芽ちゃん。こんばんは」





春兄に寄り添うみゆさん。
ズキン。



どうしてだろう。
泣いてすっきりしたはずなのに、やっぱり辛い。





「どうした、今帰りか?」

「う、ん・・・。二人はデート?」

「ああ。・・・式のこととかいろいろと忙しくてな」




ズキン。
胸が、痛い。


聞きたく、ない。




「あれ?そっちの人は・・・・」




春兄の視線が臣に向かう。
私も、視線を臣に向ける。




臣の表情は、どこかおかしかった。