「は?お前誰?」



私の腕を掴んでいた男がさっきまでのにやけ顔から険しい顔に変わり臣を睨みつける。
臣、ダメだよ。
こいつらなんかやばそうだし。

私は男の掴む腕の強さを知っている。
いつもヘラヘラして子犬みたいな臣が敵うわけ・・・。




「お前こそ誰」

「はあ?邪魔すんなよ、かわいこちゃん」

「ウケる!お前、可愛い顔してんね!」




男たちも、臣相手に怯んだ様子もない。
腕は相変わらず掴まれたままだし。





「臣・・・」

「いいからお前、その手放して」

「俺に指図すんなよ。お前こそ、用無しだから帰れ?」




しっしっ、と手を振られ男たちは構わず私を連れて行こうとする。
このまま私、こいつらの言いなりなわけ?



そんなの、嫌!