「痛いわね!なにするのよ!」

「お、威勢いいね!俺、そういう子嫌いじゃないよ?」




私は腕を引き放そうとするけど、男の力には敵わずビクともしない。
男の腕はさらに強く私の腕を締め付ける。
痛みに眉を寄せ、何度か腕を引きぬこうと身じろいだ。




「遊園地なんか出てさ、俺たちといいところ行こうぜ」

「行かないって言ってるでしょ!」

「いいじゃん、ほらさ」



強引に連れて行こうとする男たち。
どうしよう。





「ちょっと、誰に断わってその子連れて行こうとしてるわけ?」




少し低めのドスのきいた声がする。
誰・・・?
そう思って振り向くと、臣が怖い顔をしてたっていた。
両手にはペットボトルの水を両手に持って。