「ねぇ、なんで・・・」

「僕は、結芽ちゃんのことなら何でも分かるんだよ」



私が問いかけるより前に臣がそう答える。
まるでテレパシーのような。


そんなものあるわけないのに。





「なにそれ」

「だから、いつでも呼んでね。泣きたいときとか、どんな時でも」




なんだろう。
今なら臣の言葉を素直に聞ける気がするんだ。




一番ひどい顔を見せてしまったからかな?





「私・・・おめでとうって言ってないや」



春兄に、おめでとうって言えなかった。
いつか言いたいな。
ちゃんと、おめでとうって。




ちゃんと笑って・・・。