「なに見てるの?」

「・・・え!?」



突然声が聞こえてきた声に驚き声を上げる。
いつの間にか授業が終わってた!?
聞こえてきた声は志保のもので。



「な、なんでもないっ」



麻生くんを見てたなんてばれたらなんて言われるか。
誤魔化して志保を連れ出そうとしたのに・・・。



「あれ、麻生くんじゃん」

「気のせいでしょ。ほら、あっちに」

「なになに、麻生くんの事見てたの?」




志保の顔がニヤニヤと笑っているのがわかる。
ああ、もう。



「へぇー」

「な、なによ」


何か言いたげな志保。
私は顔を赤くさせながら恥ずかしくて顔をそらした。