「そ、それは・・・。本当にごめんなさい」

「結構強烈ビンタだったよね」




突然で驚いて、咄嗟に・・・。
確かにいい音がしていたような気も。




「あの、本当に心から謝ります。だから、もう付きまとうのはやめてください」




お弁当を地面に置き私は真剣に頭を下げた。





「別に、ビンタの事を根に持ってるわけじゃないよ。もちろんちゅーだって」

「・・・なら」

「言ったじゃん。結芽ちゃんに興味を持ったんだって」




頭を下げた私の肩を掴み身体を起こす。
交わりそうになった視線を慌てて反らす。




「僕、諦め悪いんだ。だから、諦めて?」




にっこりと笑った麻生くんは。





まるで悪魔の様でした。