ポロリと、無意識に流れた涙にハッとして俯く。
臣も、そうだったんだろうか。
同じ思いをしていたからこそ、私の気持ちを痛いくらいにわかってくれてた。
自分が、してほしいことを私にしてくれてたのかな?
「はい」
みゆさんに差し出されたハンカチ。
それを受け取ると、ハンカチにはイルカのワンポイント。
そういえば、臣イルカが好きだって言ってた。
「イルカ・・・」
「あ、ふふ。子どもっぽいかしら。好きなの、イルカ」
「・・・臣も」
「臣?臣は、そうでもないと思うわよ?だって、昔水族館に行ったことがあるんだけど、大はしゃぎする私の隣で呆れたように見ていたから」
懐かしむように話すみゆさんの話を聞いて、サーッと何かがひいていくのがわかった。
「行ったことあるかしら?隣町の、水族館。イルカショーがあるの」
「は、い・・・」
隣町・・・。
臣が、連れて行ってくれた、場所。


