「ねぇ、やっぱなんかあったんでしょ?」




お昼、志保と二人のお弁当についに志保が疑いの目で私を見る。





「・・・本当に、もういいの。臣の事も、もうなんでもないから」

「なんでもないって、別れたの?」

「別れたもなにも、別に好きあって付き合ってたわけじゃないし」




そうよ。
春兄にフラれて、傷ついてた私を励ますために臣がしたこと。
きっと、そこに気持ちなんて本当はなかったんだ。


今までのだって、きっと私をからかって遊んでただけ。




気づけてよかった。
あの時、好きだって伝える前でよかったんだよ。





「だから、もういいの」





忘れてしまえばいい。
なにもかも。