そして今、なぜか私は麻生くんと二人で屋上にいる。




(な、なんでこんなことに・・・)




それもこれも、志保がいけないんだ。
志保が可哀想だからってせっつくから、仕方なく・・・。
そう、本当に仕方なく。




「嬉しいな!結芽さんとお昼なんて!」

「・・・私は嬉しくないです」

「なんで敬語なんですか?」




あなたと、深くかかわりたくないからです。
どうしてこの人は、こんなにも他人の初対面の私にこんなにも話せるんだろう。




「で、教えてくれるんでしょう?」

「え?ああ、はい。でも、そんな深い理由はないですよ?」

「いいから」

「ただ、結芽さんに興味を持ったんです」





真っ直ぐと瞳が向けられて居心地が悪い。
この人の瞳は、苦手だ。




「きょう・・・み・・・?」

「ただ、それだけですよ」




にっこりと笑ってそう言われる。
興味を持った、そんな理由で今日まで付きまとわれてたのか。