「しょうがないなぁ、このみゆさまがデートしてやろう」




みゆにとって、ただ今までと同じ遊びの延長戦だった。
でも、俺にとっては違った。




みゆに追いついて、みゆに並んで。
みゆに相応しい男になって。




焦ってた。




ものすごく。





「イルカ、可愛かったぁ」

「ほんと、みゆはイルカ好きな」

「可愛いじゃん。あの愛くるしい瞳!見なかったの?」

「見たけど・・・。イルカ見てるみゆの方が可愛かったし」





俺がそう言うと、みゆは照れる様子もなく俺の背中をバシッと叩いた。
少しくらい照れろよ。


そんな時につくづく思い知るんだ。
みゆの中の俺の存在がどんなもんかなんて。




どうしたら。
男として見てもらえる。