「臣―!みーちゃんきてるわよ!」




俺とみゆは所謂幼馴染だった。
7歳も違う俺たちだけど、いつも一緒だった。



「臣、いつまで寝てるの。もうお昼よ」

「休みの日くらいゆっくり寝てぇの」

「サラリーマンのおじさんみたい」

「いってろ」





少しずつ関係が変わっていったのは、俺が14歳の頃。
みゆは21歳。

どんどん大人っぽく、綺麗になっていくみゆに置いていかれる気がした。
なんで7歳も違うのかと生まれた時を呪った。




そんな風に感じるようになって気づいた。
自分の気持ちに。



ああ、俺はみゆが好きなんだって。





「みゆ、デートしよう」

「・・・へ?」

「どうせ、暇なんでしょ?」

「暇だけど、なんか最近臣変だよね。なんか、大人ぶってるっていうか」




みゆはいつだって俺を子ども扱い。
背伸びしようとしていることだって、お見通しで。
いつだって余裕ぶってた。