「みゆさん?どうしたんですか・・・?」




みゆさんは一人で、口元を抑えて泣いていた。
なにが、あったんだろう。




「・・・ごめんなさい。変なところ見せて・・・。どうしたんだろうね・・・、マリッジブルーなのかしら」




みゆさんはそう無理して笑うと顔をあげ私を見た。
そして、その視線が私の隣にいる臣に注がれる。



「お、み・・・」





え・・・・?






「あ、ご、ごめんなさい・・・」






みゆさんはハッとしたように顔をそむけると走って行ってしまった。
え?今、臣って・・・?


いったい、・・・臣に確認しようとした瞬間。
臣と繋がれた手は放され、臣がみゆさんが走っていった方向へと走り出した。