春兄にフラれたその日に臣と付き合い始める。
なんて不純な人間なのだと思う。



でも、それは臣なりに私を励まして慰めてくれようとしているんだってわかるから断れなかった。




あの時、春兄にフラれて、真っ先に臣のところに向かってた自分の気持ち。
きっとどこかで、臣の事受け入れてた。
それが、恋とは違う感情でも。




「結芽ちゃん、おはよう!」




家を出てすぐのところで待ち受けていた臣。
な、なんでこんなところに・・・。



臣の家から私の家は、学校からみてL字型位違う方向。
ものすごく遠回りだと思うんだけど。





「お、おはよう・・・。なんで、いるの?」

「一緒に行こうと思って」

「・・・そう」





いきなり飛ばすなー。
なんて、他人事みたいに思った。