春兄が呼ぶ、私の名前が好き。 その声が、好き。 そのすべてが、好き。 「どうした?また、なんかあったか?」 「なにも、ないよ。今以上に悪化することなんてないよ」 「結芽・・・。そんな事言うな」 「大丈夫だよ。私、もう平気」 傷つくことなんてない。 嘆くことなんて、ない。 だから、心配しないで。 私はもう、大丈夫だから。 「そうか・・・。彼氏が、側にいてくれるんだもんな」 春兄の声が、寂しげに囁かれる。