「臣が女の子を家につれてくるなんて、みーちゃんくらいだったから、すごく嬉しいの」

「はぁ・・・」




みーちゃん?
元カノかなんかだろうか。

なんて、なに気にしてんのよ。





「ん・・・」




臣がソファの上で身じろぐ。
ゆっくりと起き上った頭がソファの向こうに見えた。
あ、起きた。

起き上った臣がこちらを振り向き、キッチンにいる私とお母さんを捕らえた。





「か、母さん!?なんで!」

「なんでって、失礼ね。お父さんが急に仕事が入ったから朝一で帰ってきたのよ」

「ま、マジかよ・・・ごめん、結芽ちゃん・・・困ったよね」

「あ、ううん・・・。お母さん、優しく話を・・・」




困ったのは私じゃなくて、むしろお母さんの方だと思う。
こんな事なら、非常識だって罵られた方がよかったのかもしれない。



そんな風に考えちゃうのは、私がひねくれてるからなのかな。