志保が言うように、臣といると楽しかった。 春兄だけだった私の世界に、臣が加わって世界が広がった気がした。 私には、まだこんな世界があったんだって。 こんな道だって、あるんだって。 でも、その道を選べなかったのは私。 今の道を外れることを怖いと思ってしまったから。 「本当に・・・バカなのかも」 私に残るモノはなんだろう。 結局私には、なにも残らない。 欲しいと願うものは、なにも手に入らないのだから。 家族も、好きな人も、居場所も・・・愛も。 なにもない。 空っぽな私。