きっと、酷い顔をしているだろう。
泣き腫らして赤く腫れた目。
こんな顔誰にも見られたくない。
「このまま家に送り届けようか?」
「・・・家に帰りたくない」
あんな一人ぼっちの家。
春兄もそれを知ってるから、困ったように微笑むとハンドルを握った。
信号が青に変わり、ゆっくりと車は進みだす。
車は学校の職員駐車場に到着し、エンジンが切られた車内は静かだ。
シートベルトを外し身体を起こした春兄は車を降り助手席に回るとそのドアを開けた。
「とりあえず、もう6限も半分は終わってるんだ。保健室で休んでるといい。授業が終わったら俺が荷物を取りに行ってくるから」
春兄は優しくそう諭すように話す。
「・・・春兄の家に行きたい。春兄んちに泊めて」
咄嗟に口走っていた想い。
ハッとして春兄を見ると、困ったように目を見開いた。


