「あ!彩乃ちゃん!」 集合場所にはもうあたしの班はいて、とても心配していたようだった。 「ごめん、ごめん」 あはは、と愛想笑いをしながら謝る。 ちらっと近藤くんのことが気になって、周りを探したけど、近藤くんは見当たらなかった。 「じゃあ明日、冊子と地図を忘れずに持ってくるように。解散。」 先生の声で生徒たちはいっせいに散っていく。