「じゃあ、これ使って」 ポケットから市街地の地図を取り出してあたしに手渡した。 「...ありがと」 ニコッと彼に作り笑いを向ける。 あたし、うまく笑えてるかな。 笑顔ひきつってないかな。 大丈夫、大丈夫。 そう自分に言い聞かせながら笑顔をつくった。