太陽の光を浴びて、輝くペンダントトップはやっぱり私には天使に見えないけれど、いつもより綺麗に見える。
「光の加減でこんなに素敵に見えるんですね」
「ええ、先生には僕には見えていない世界が見えているみたいで、時々うらやましい」
坂木さんがネックレスを取って、ようやく目の前に戻ってきたネックレスは、光がなくなったせいなのか輝きを失って、ただのネックレスに戻る。
「倉持先生ってすごい」
思わず感嘆の声が漏れる。
数十センチ場所を移しただけで、印象を変えてしまうのだ。
「本当に。こんな先生だからファンの方も熱烈で、今回の個展も初日に全て完売なんですよ」
あまりに普通に言われたことにびっくりして言葉をそのまま返す。
「初日完売?展示されてるの、みんな売れてるんですか?」
確か、値段が書いてあったけれど、10万前後から100万以上するものもあった気がする。
有名な絵画が億単位の値段がついていることを思えば安いのかもしれないけれど、おいそれと軽い気持ちで買える額ではない。

