そうそう、この塾があったから あたしと蓮の仲が急に深まることに なったんだよね。 「伊藤桃華。」 「はい。」 名前を呼ばれ返事をして 壇上に上がり卒業証書を受け取る。 あっぶない。過去に浸りすぎて 危うく返事が遅れるところだった。 まだあと2クラスも残ってるんだ。 なんでこんなに 全校生徒が多いのよ、この学校は。 既に泣いてる子たちがいる中 あたしはまた過去を思い出す。