「ただいま〜…」 お母さんは帰ってきていなかった。今日も泊まりか…。最近ほぼ毎日だ…。 ガラガラ 窓を開けた。 いつもの通りくーちゃんが桜の木の下でお昼寝をしていた。 「くーちゃん」 …? 「くーちゃん?」 いつもなら名前を呼んだら振り向いてくれるくーちゃんが完全シカトをしたのだ。 近寄るとくーちゃんは私に気づいたようで、にゃーと鳴いてから近づいてきた。 聞こえてなかったのかな…。 少し気になりつつもいつもどおり家の中にくーちゃんを入れた。