虹色の砂時計

「えっと、簡単に言うと。
杏菜ちゃんが公園で泣いてた。」

…え?それだけ!?

さっきまでのあのグダグダはどうした?

逆に短すぎて驚く。

それに泣いてた!?

「もうちょっと詳しく話せない?」

しばらく考え込む颯太。

沈黙に耐えきれなくなり、颯太?と言おうと思ったら話始めた。

「あ!あるよ!あの日ね、杏菜ちゃんが記憶なくなる前日だった。だから一昨日かぁ。おれが夕飯の前に買いにいったから多分7時位だと思うよ。」

記憶がなくなる前日ってことは俺たちがデートした日だ。

確かあの日は6時頃に杏菜の家に着いたと思う。

その頃までは泣く素振りなんて無かったよな?