「じゃあ杏菜行こっか。水橋夜分遅くにお邪魔しましたー。」

稜ちゃんは棒読みでそう言う。

「花音、また明日ね?」

お互いに手を振り替えし、花音のお母さんに挨拶をして稜ちゃんの家に向かう。

「杏菜、俺はもう大丈夫?」

稜ちゃんが自転車を押しながら聞いてきた。

「まだちょっと怖いけど、稜ちゃんだから大丈夫だよ。」

「それは良かった。」

それから他愛ない話をして帰った。