『里奈さ、思ったんだけど。あの人イケメン』

「....ない」

里奈がイケメンと指した男は、モグラみたいな顔の男だ。

『愛梨ってさ、もしかして趣味悪?』

「それ、里奈ね。」

里奈はいつだってそう。

去年の夏はマッチョでイケメンって言っていた彼と付き合ってて、見るとデブで不細工だし。

小学校時なんて、ジャイアンそっくりな男の子の事を好きになり、追っかけていた。

追うような顔でもないのに。

『里奈さ、まじで素敵な彼氏ほしいから頑張るね!!!!愛梨も協力してね?』

「わかったよ」

冷たくなってしまったであろう。
適当に返事をして、彼氏の事を考えていた。

ーお昼休み

『愛梨、他のクラスみにいこ?』

「今食べてるー」

『食べたらに決まってるじゃーん!そんな非常識じゃないよ、アタシ』

「はいはーい」

里奈と他のクラスに探検しにいく。