スパイガールとスパイボーイ

最初は怖かった。


スパイになるために毎日トレーニング、勉強をさせられる。


休憩時間も与えられた。


拓海の方を見るとどこか覚めた目で愛というものを知らない感じだった。


私はその目を見て拓海を希望へと導きたい。


そう思った。その日から私は喋りかけた。


「今日のトレーニングきつかったね!明日も二人でガンバローね!」


「…。」


最初は無視された。けどめげずにわたしは何回も喋りかけた。


すると受け答えはしてくれるようになり一年もたつと二人で笑いあえた。


けど、ある日


「ねえ、拓海さ。ここの傷とかたくさんの傷があるじゃん。どーしたの?」


その瞬間私は息を呑んだ。


今まで見たこともないような怖い顔で睨んできたから。


その時私は幼い頭ながらも、きっとこれは言ってはいけないんだと理解した。


それからというものの気まずい雰囲気が続いたが、喋らない程でもなかった。