病み日記


私の心臓がドクッドクッと音を立てた

コンコンッ

ガラッ

「山内、大丈夫?」

立上先生が来た。

「だ、大丈夫です!」

声が裏返ってしまった。。

「そっか。。でも、この状況を見る限り大丈夫ではないね?苦笑」

「いやぁ〜笑」

「…あのさ、山内。
もしかして、企画委員会の顧問が変わるのって不安だったりする?」

「…はぃ…」

「やっぱり、そっか。
そうだよね。田部先生はすごく山内のことわかってくれてたし…」

「…」

「けどね!山内。
私もこれから顧問として山内のことも企画委員の皆のこともちゃんと理解できるように頑張るから!
1人で抱えこまないで?」

「…ありがとうございます!
じゃあ、すいません。。
私、もう帰りますねっ」

なんだか、気まずくなって私は立とうとした。けど…

フラッ

「山内⁉︎危ない!」

まただ…
眩暈が酷くて立てない。
どうしたらいいの…
倒れる寸前に立上先生が支えてくれた。

「大丈夫⁉︎
どうしよ…保健の先生は帰っちゃったし…田部先生と大竹先生呼んでくるね!」

バタバタッ

ガラッ

「山内⁉︎大丈夫か⁉︎」

「…大丈夫です」

「はぁ…
強がらんくていいよ?
いつも。強がるんだから。」

そう言って田部先生にデコピンされた。

「山内、血圧測るよ?」

私が頷く前に私の右腕にはすばやく血圧計が巻かれていた。。

ピーッピーッピーッッ

血圧計が鋭い警告音を出した。
先生たちはみんな顔を見合わせて、血圧計の数値を食い入るように見てた。

「え⁉︎こんなことって…」

「ありえない…普通は。。」

先生たちは慌てながら首をしきりに傾げてた。
数値が異常に低かったらしい…

「…山内?どうしようか?
今日は親御さんいるか?
連絡がつかないんだが…」

「すいません…お母さんはまだ単身赴任中で…」

「そうか…
どうしようか?」

「…」

「じゃあ、俺が家まで送るよ。
それで一晩山内の家に泊まって明日行けるようなら山内と登校するし。」

「ほんとですか?山内がいいなら、お願いします。大竹先生。」

「私はいいです…けど…」

「よしっ。
じゃあ、決まり!
じゃあ、すいません。
山内を車に乗せるので手伝ってもらえますか?」

「じゃあ、私は山内の靴をとってきます。山内、シューズ脱がすよ?」

「車のドア開けてきますね!
キー貸して下さい!」

「よし、山内、ちょっとごめんな。」

ヒョイッ

大竹先生は私を軽々とお姫様だっこで車まで運んだ…
私…重いのに。。。泣

「じゃあ、すいません。
お願いしますね、大竹先生。
山内も、よく休んで。」

私は軽く頷いた。

「よしっ じゃあ、車出すぞ!」

家に着いた…

「山内?鍵あるか?家の。」

「あ、はい!」

大竹先生は私の家の鍵を開けて、私をお姫様だっこで家まで運んでくれた。

「あ、ありがとうございます…」

「なんの、なんの!
ところで山内?お前、熱あるだろ?
測って!ほら!」

大竹先生は机の上にあった体温計を私に投げてよこした。

「熱なんか無いです!」

私は意地を張っていたけど、、

ピタッ

「絶対、熱あるだろ。
測って!これは命令です。」

おでこを触られて仕方なく私は熱を測った。

ピーッ

39.5…これはマズイ…

「山内〜何度だった?」

「えっとぉ〜37.5ですー」

「嘘だろ。見えてる見えてる。苦笑
39.5か…マズイな。ちょっと冷蔵庫開けるな?」

大竹先生は冷蔵庫からアイスノンを出して私の首元に置いた。

「何か食べたいものある?」

「ごめんなさい。。食欲なくて…」

「わかった。じゃあ、寝な?
寝るまでついとくから。」

大竹先生は本当に寝るまで手を握ってくれて、私はすぐ寝つけた。
この人は本当に男の先生なのだろうか…ってくらいの安心感だった。