いつから私の中の歯車はくるったのだろう?

私、山内歩結は中学2年生。
母子家庭。
一応企画委員やってる。
だから、先生からの信頼もそれなりにあった…そう。あの日までは…

キーンコーンカーンコーン

「あーーーっ、疲れたぁぁ…
やっと授業おわったよー♪♪」

私の隣で背伸びをしながら嬉しそうに部活の準備をしているのは咲。
咲は中2になってから出来た同じクラスで1番仲が良い友達なんだ☆でもね…

「あのさ…咲…」

「咲〜?遅いよぉ〜!!
早く階段ダッシュ行こぉ??」

「ごっめーーん!
今行く!!待って待ってぇー!!
んっと、どした?歩結??」

「ううん!なんでもない!
部活頑張ってね…っ」

「うん?んじゃ、バイバイ歩結!」

咲はテニス部の部長をやってて、根暗の私とは違う人気者…
だから、こんな風に私が相談しようと思っても中々時間がとれないんだ…
でも、仕方ないよね…
よしっ!
企画委員の仕事、頑張らなきゃ。

「こんにちわー!」

私は大きな声で挨拶して企画員室に入る。そうしないと明先輩に怒鳴られてしまうからだ。。
なのに、明先輩は…
シーン…
今日も無視か。。はぁ。。
でもね、

「こんにちわぁぁぁ♡」

ほら、来た。
南が来ると明先輩は…

「おー!来たか!南!ちゃんと挨拶してて、気持ちいいな!」

「…それに比べて山内は。。
もっと元気に挨拶して入ってこいよ」

「はぃ…すいません…」

「やっだぁ〜♡
明先輩ったらぁ〜キッツーイ♡」

私をけなす。
こんなことを毎日続けるんだから相当暇人だと思う…
まぁ…いいや。仕事さっさと済ませて帰ろう…

ガラッ

「こんにちわ」

「あぁ♡先生、こんにちわぁ♡」

「こんにちわ…」

「南はまた仕事サボってるの?ちゃんとしなさい。
山内は頑張ってるね。
でも、顔色悪いけど、大丈夫?」

「…大丈夫です!」

凄く嬉しかった…
先生が私を気にかけてくれたのが。。
この先生は、企画委員会の顧問の田部先生。
体育科のかっこいい女の先生!

そして顧問はもう1人…
いつの間に入ってきたのか田部先生の後ろにいる先生が気高先生。
良くも悪くもおせっかいだからなんだか苦手…

「それじゃあ、会議始めるよ。
みんな、座って」

ガタッ

「それでは会議を始めます。
…以上です
それでは作業に移ってください」

…どうしよう。
会議中から、気づいたら左手が震えていた。
そのうち治るか〜〜なんて思ってたのに、全く治らない…
…とりあえず、今日のノルマのクイズ作らなきゃ。。
そう思ってクイズ斑の先輩と作業を始めた。幸いなことにクイズ斑に明先輩はいなくて楽しく作業ができた。
だけど、、手の震えは治らなかった。
しばらくして、

「田部先生、ちょっと…」

気高先生が廊下に田部先生を呼び出した。なんか嫌な予感がする…
と思っていたら、的中。

「山内さんちょっといい?」

…呼ばれた。