私は鈴ノ 菜々美です

今年で高校2年生なります

そして


ただいま全力で走っています!



あっいた!

しかし、横結びにしていた髪が乱れている事に気付き


この姿は女子としてどうかと思い


乱れてしまった髪を少し直し声をかけた



「ごめんね!委員会で遅れて!…」

乱れた呼吸とうるさい心臓の音を抑えながら言い捨てた


「うん。大丈夫だよ、それよりお疲れ様」

うん、極上のスマイル頂きました

この、極甘な優男は私の幼なじみであり

“彼氏”でもある

同じ学年の前智 奏。



奏は学年1の…いや、この町1番の美形だ

その上、誰に対しても優しい


だから、彼女である私を無視し

私が隣にいても普通に告白する人がいる

そういう人にも、優しく返事をする。


この前も見るからに重そうな荷物を持っていた

鍛えてるので大丈夫です!といい細い腕で荷物を持ち

お婆さんの荷物を奏の家から正反対の家まで運んであげていた

もう少し鍛えないとねと言い

私達はきた道を戻っていった


こんなことをするのは漫画の中でしか

見た事無いだけに凄く関心した。



そんな事を考えながら呼吸を整え

奏に話しかけた


「じゃあ、帰ろっか」

しかし、奏は私の顔を凝視し


「あれ、菜々美眼鏡は?」


オーマイガ…


「本当にごめんね!急いで取ってくる!!」

そういい私は全力で走ってきた道を

全力で走り戻った