神様の藥箋







「安心なさってください。またすぐにお会いできます。」






未だに笑いを含んだ表情で、エレナは朗らかにそういう。









「は?」








ジルは思わず彼女の顔をまじまじと見つめてしまった。









「すぐに…会える?」












アストリアに行ってしまったら、もう二度と会うことはできないんじゃなかったか?






だから、一緒についていくことさえエレナの口からは何も聞かされていなかったから、余計にやきもきしていたのだが…







それは口に出さず、ラルフから伝えられた話をそのままエレナに言うと、顔を真っ赤にして首をぶんぶん振った。








「それはつまり…わ…私とラルフ様が…恋人同士ということになるのですか…!?」








むっ…。今、なぜかイラッときた。



エレナはなぜか顔を真っ赤にしているし。




ジルがひとり不満を抱えていると、







「私が好きなのは…その………先生だけなので、そんなことはありえません。」






と、エレナが頬を染めたまま、言いづらそうに言った。




それだけで、機嫌が良くなってしまう自分は相当重症だと、ジルは自分に呆れてしまった。







何に重症か…とさらに自分の心に突っ込むのはよしておこう。







いい歳の男が赤面する痴態を晒すのだけは勘弁して欲しい。