「どうして、俺にそこまで詰め寄るんだ?
お前たちはもう、ここから居なくなるのだろう?
俺とは無関係に近くなるのに、過去の俺とエレナの話をわざわざむし返す?
必要ないだろう、そんな事を荒立てるような話は!
もう、過ぎたことなんだ。おまえには関係がない。
今日明日くらい、頼むから穏やかに過ごしてくれ。」
まったくラルフに視線を向けないジルは、全身で拒絶を表していた。
一方的に話を完結してしまった。
声をかけようにも、顔を背け、既に聞く耳を持たない構えをとってしまって、これ以上の話はできそうにない。
……最後、自分で自分を納得させるために話を断ち切ったんだろうが、全然納得してないじゃねぇかよ……
どこまでも素直じゃない友に、愛想が尽きる思いだった。
ラルフは、今までで一番大きな溜息をつくと、ポケットに両手を突っ込んであさっての方向に顔を向けた。

