「なんで………」
辛うじて発した言葉は、情けなく掠れきっていた。
バックンバックンと変な動悸が収まらない。
「あれぇ?エレナから聞いてなかったのか?
エレナは俺と一緒に再来月、アストリアに発つんだよ。」
バックン!!!と一際大きく心臓が大きく収縮した。
「まあ、俺の粘り勝ちってやつだな。
とりあえず、恋人として連れていく。
お前はひとりになって寂しいだろうが、アストリアはここよりは治安も安定しているし、医術も発達している。
薬師としても良い刺激になるだろうしな。
師匠として、大事な助手の門出を祝ってやれ。」

