神様の藥箋






誰にも干渉させない。



己の命よりも大事な誇り。



ジルとラルフ、道は違えど時分の仕事と技術を慈しむ気持ちは変わらない。





だから、きっとラルフは自分の選択に後悔はしていない。







それならば。








友として、彼にかけられる言葉は。








「名の立つ、立派な鳶になれよ。達者でな。」






熱くなる胸を必死に押し殺し、友を送る言葉を吐き出した。
















「ところでさ。





エレナの住民票とってきてくれねぇー?」








「………………………………は?」






「いやあ、ここの村の役場わかんねぇんだもん。」







「そうではなくて、




どうして急にエレナの住民票をとりにいくんだ?」








尋ねると、ラルフはどうしてそんなことを聞くんだと言わんばかりのきょとんとした顔をした。







「いや、だってエレナは俺と一緒にアストリアに行くんだぜ?」










熱を持った体が、一気に冷めていった。