そんな彼女を、再びラルフはぐいっと距離を狭めてまじまじと見つめた。
エレナはびくっとしながらも視線はそらさず、驚いた表情で見つめ返した。ジルが引き離す間もなくラルフは真顔でエレナに言った。
「お嬢ちゃん、すんごい可愛いなぁ。いくつだ?」
「じ…18でございます。再来月19になります。」
「ほお、娘盛りなのにこつこつ勉学に励むなんて偉いな。家の事も全部やってんのか?」
「そうです。ほとんど私が。」
「へえ……。」
呟いたきり、エレナの足元から頭のてっぺんまで眺め回してから、ラルフはにっこりと笑った。
「気に入った。エレナ、嫁に来いよ。」
「…………………………………………は?」
長い沈黙の後、ほうけた声を出したのはジルだった。

