『……杏』
眠そうな声に隣を見ると、いかにも睡魔と戦ってますオーラを放つ類と目があった。
これはどう言う意味だろう…?
膝枕とか? でも、類そんな趣味じゃないよね?
『どうかした?』
『……膝、貸せ』
……what!? じゃなくて、何ですと⁉︎
頼み方が類らしい…とかじゃなくて、まさかの膝枕?
類が、膝枕?
と言うより、私が膝枕するんだよね、この場合。
……無理! 罰ゲームですかそれは。
心臓どころの問題じゃない…!
『……早く』
『……っ…』
ヤケクソですよ、こうなれば!
ニヤニヤしながら席を立った将の椅子を、私と類の間に置いて、膝を軽く叩いた。
陽も零も夏も!
みんなしてニヤニヤして助けてくれる気配ゼロだし。
類はと言えば、満足そうに笑って私の膝に頭を置いたかと思ったら、一瞬で寝ちゃったし。
……ダメだ、これ。
恥ずかしいレベルの問題じゃない。
『杏ちゃん、顔赤いよ?』
『りんごみたいー!』
ここぞとばかりに顔が赤いことをいじってきた双子を睨む。
仕方ないよね、顔赤くなるのくらい!
こんな事、慣れてない上に相手は類だよ?


