確か、両腕を前で組んで、上目遣いでー…。
『将様かっこいいッ!!』
さすがにハートは無理だから、ちょっと語尾は高めにするけど。
思い出したように両腕を前で組んで、上目遣いで将を見上げながらそう言ってみる。
『……お…お前も一応女なんだな…』
少し間の空いた将の反応が気になって、将をじっと見つめると、少しだけ顔を赤らめた将がそう言いながら顔をそらす。
…ちょ、変な反応しないでくださいよ、将さん。
こっちまで照れるじゃん。
将に連られて、私の顔も赤くなっていくのがわかって、慌てて立ち上がり類の所へと逃げる。
あー…ダメだ。こんな事で赤くなるとか、キャラじゃないし。
だけど! 将の変な反応が悪い。意外なんだよね、あれだけで赤くなるのがさ。
ほら将って、どこか女遊びしてそうだし⁇
完璧私の偏見だったけど。
『……杏』
『ん?』
類に呼ばれて顔を向けて返事すると、少しだけ笑った類を見て首をかしげる。
一体、今のどこに笑うところがあった⁉︎
皆、あまり笑わないなんて言ってたけど。
類って結構笑のツボが浅いよね。
結構どころじゃないと思うけど。


