紅一点の最強美少女!!!




『杏。私達もそろそろ帰るわ』


『何言ってんだ歌香。
まだ早いだろ⁇』



『…暁兎が酔ってるから帰るのよ?
ワガママ言って、現役の子達困らせたら杏に殴られるわよ?』




お母さんの言葉に反論したお父さんに、お母さんが黒い笑みとともにそう言うと、酔いが覚めたかのようにお父さんの背筋が伸びる。



別に、私の名前を使うのは構わないけど。

仮にも、娘の名前を脅しに使うってどうなのさ。

それと、その脅しに負けるお父さん。

あなた家の大黒柱だよね⁉︎
そんなんだからいつまでたってもお母さんの尻に敷かれて、お小遣いが上がらないんだよ。




『暁兎と歌香が帰るなら、俺もそろそろ帰るとするか…』



お父さんとお母さんと一緒に立ち上がったるっちゃんを見て、類達も倉庫の入り口まで見送ろうと立ち上がった。



これはもしかして、私も見送らないといけないパターンですか。



しぶしぶ私も立ち上がり、るっちゃん達を見送る為に、類の隣に並んで歩く。



『杏、明日から学校頑張れよ』


『言われなくとも。
存分に楽しませていただきます』



るっちゃんに口角を上げてみせると、同じように笑みを浮かべたるっちゃんに手を振る。




『たまには理事長室来いよ』


『あいあいさー』




……双子の返事が移っちゃったよ。
あいあいさーって何だよ。