お父さんと同じ方向にるっちゃんを蹴り飛ばし、るっちゃんが取りためていたビールを、3本奪い取る。
『おい、杏! 俺のビール盗むんじゃねえよ』
『そうだぜー杏。
お前、また腕あげたな? お前の蹴りは、ご老体にはキツイ』
復活したるっちゃんとお父さんが何か言ってるのを無視して、ビールの缶を開けて中身を一気に飲んでいく。
…るっちゃんの叫び声が聞こえるなんて、気のせいだね。
『…杏。大丈夫か??』
完全にビールを飲み干して、ニヤッと挑発的にるっちゃんに笑って見せた私に、後から来た類が声をかけてくる。
『類⁇ 私はピンピンしてるけど…⁇』
強いて言えば、最近のストレスをお父さんとるっちゃんにぶつけられて、スッキリしてます。


