『良いよ‼︎ 部屋なんかじゃなくても』
それに、総長の椅子の後ろにある部屋だなんて、なんか意味がありそうだし。
『……馬鹿かお前』
そう言ってため息をついた類は、良いからここで寝ろと言ってまたソファーに腰をかける。
……ひとつ良いですか、類さん。
立つ必要なかったよね? 今!
わざわざ立って説明する必要なかったと思うよ?
まぁ、部屋はありがたくお借りしますけれども。
『じゃあ、お言葉に甘えて‼︎』
私の言葉に、そうしろと笑みを浮かべた類が立ち上がってその部屋を開ける。
中に入った類について行って私も中に入ってみると、どこからかガコンッと音がして思わずその場から飛び退く。
『あぶなっ…‼︎』
慌てても解いた場所に目を向けると、ヤリが地面に突き刺っているのが見えて、思わず顔の血の気が引いていく。
怖い、怖すぎるよこの部屋‼︎
『……トラップ解除すんの、忘れてた』
いたって冷静にそう言った類を思いっきり睨みつける。
忘れてた?


