そんな私を見たのか、見てないのか。
肩を叩かれ視線を向けると、類が移動するとだけ呟いて立ち上がる。
私もそれに続いて、慌てて立ち上がり、類の後をついて行った。
『……どこで寝る』
幹部室に入ると、自分専用の椅子なのか、ドカッと腰をかけた類が私を見てそういう。
どこで寝るって何?
……ん? 私、ここに泊まる予定なんだっけ?
さっきこんな話した気がするけど…多分、したよね? うん。
『私は何処でもいいよ?
床でもいいし!』
泊まらせてもらうんだからね?
まぁ、踏まれたら殴り返すかもしれないけどさ。
『……却下』
私の言葉に一言そう言って切った類が、ため息をつく。
ちょい待ってよ。
今の呆れたようなため息はなんなんでしょうか? 類さん。
そんな私の訴えがわかるはずもなく、立ち上がった類が、自分の椅子の後ろにあるドアをさす。
『ん? そのドアがどうかした?』
『……ここで寝ろ』


