てゆーか、類さん怖いですよ。
見てるだけで怖い人ってのも、中々凄いよね?
やっぱり、普段無口で怒らない人ほど怒らせてはいけないって本当なんだね。
類に怒られたせいか、大人しく椅子に座りながらビールを飲み干した将を見て、心の中で手を合わせた。
……いくら私でも、類さんは怖いです。
類だけは怒らせないようにしないと‼︎
心の中でそう決意した私を見て、知ってか知ずか、類がフッと微笑む。
その笑みに一瞬驚きながらも微笑み返すと、手招きされて、類の隣に座る。
『……飲めるのか、それ』
隣にきた私の持っているビールを指して言った類の言葉に、苦笑いを浮かべる。
『お父さんとるっちゃんに騙されたみたい』
別に飲めるからいいんだけど!
初めて飲んだ時、慣れるまで思いっきり吐いていた理由がわかった気がする。
原因の2人にギロッと睨みを効かせると、酔っていたお父さんは気づかず、るっちゃんだけ肩を震わせた。


