頭の中で初代麗華のメンバーについて考えているうちに、眉間にシワが寄っていたらしい。
それに気づいたのは、類が私の眉間に触れて顔を覗き込んで来たからだ。
『……っ…類?』
『……何、考えてる』
優しく細く長い指をが、目元を通って頬に触れる。
じっと私を見つめながら、類はゆっくりと私の頬を撫でた。
その行為に、考えていた事なんて忘れて頭が真っ白になる。
ああ、頭が真っ白になるなんて、本当にあるのかと思いながら、恥ずかしさに目を閉じる。
類は、それが気に食わなかったらしい。
私の頬を撫でていた手をさらに滑らせ、指で顎を掬った。
近くに類の吐息を感じ、閉じていた目をさらにぎゅっと固く閉じる。
すぐそこに、類がいる。
目を閉じているせいでそのことを余計感じ取ってしまい、顔が嫌でも赤くなっていくのを感じる。
『……熱でもあるのか』
『うん?』
意外と離れて聞こえた類の言葉に瞼をあげると、先ほどの位置から顔の離れたところで心配そうに私を見つめる類が視界に入る。
いや、うん?
熱? 私、熱ないよね?


