私に彼氏なんていらない。
守られる立場にはなりたくないし。
守るべき者、なんて作ったら弱みになるじゃん。
「次、質問あるひ─ガラガラッと…??」
私の言葉を遮って教室に入ってきたのは、明らかにほかの奴らとは違うオーラの男たち。
あ、正確に言うと、無駄に顔の整っている男達、だ。
「たく、また遅刻かよお前等。」
また?ってことは遅刻常習犯ですか。
「今日はちゃんとこれそうだったのに、女に邪魔されたんだ。」
女に邪魔された…??
聞き覚えのある声の人物を見ると、予想通り無免男だった。
「それにね??」
「あの類がね??」
「「気に入ったんだよーっ!!!」」
ふ、双子?!そっくり…。
てゆーか、息ぴったり。
打ち合わせなしだよね?打ち合わせなんてしてないよね??
「類が、女を!?気に入った!??どんな奴だ??」
「長い黒髪で長身で、丁度彼女のようなかたですよ。」
敬語さんが私をさしている気がする。
気がする、のは、私が彼らに背を向けてるから。
関わらないって決めたし??


