紅一点の最強美少女!!!




『杏ちゃん、将はー?』


ぎゅーっと背中から抱きつきながら聞いてきた零を引き剥がして、苦笑いを浮かべる。


将…ね。
うん、君の勇姿は忘れないよ。


私の反応で理解したのか、零は同じように苦笑いを浮かべた。

『将ってなんであんなに夏に怒られるのに学習しないんだろ〜?』

『馬鹿だから仕方ないんだよー、きっと‼︎』


零がボソッと漏らした言葉に、すかさず、ニッコリと笑みを備え付けて返す。

別に将に聞こえてないから良いかなってね?
まぁ、聞こえてても良いけど。


『杏ちゃんって、将にだけ態度が違うよね?』

『……陽? 将にわざわざ陽達と同じ扱いするわけないでしょ?

私に弄られる為に存在してるんだよ、将はっ‼︎』



ニヤリと口角を上げて笑う。

『確かにそうだね‼︎』



私と同じように笑って…いや、私より黒い笑みを浮かべて言った陽。


おおう…陽さん。腹黒ですか。
その顔で?